芸術と歴史が交差するルネサンスの中心地、Firenze(フィレンツェ)。ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチなど巨匠たちが活躍した街です。小さな街ですが世界遺産や美術館がぎっしり詰まっています。
- はじめに
- 旅行前に知っておきたい5つの準備ポイント
- ホテル選び:どこに泊まれば便利?コスパで選んだホテル
- フィレンツェ観光のホテル選びのヒント
- 市内移動
- 【1日目】フィレンツェ旧市街と絶景を満喫する街歩きルート
- 【2日目】サンジミニアーノ&シエナ 日帰りで世界遺産へ
- フィレンツェ観光のコツとよくあるQ&A
- まとめ|訪問地マップ
はじめに
【こんな人にオススメの記事です】
・はじめてのイタリア旅行で効率よく回りたい
・グルメも絶景も街歩きも楽しみたい
・世界遺産のトスカーナも気になる
フィレンツェ旅行を計画中の人に役立つよう、2005年5月に実際に訪問した経験をまとめました!
旅行前に知っておきたい5つの準備ポイント
・ホテル選び|立地と価格で選ぶなら?
・市内移動|クレカでバス・トラムOK
・美術館予約|クーポラ・ウフィツィは事前に
・グルメ情報|地元料理を楽しむならここ
・服装・持ち物|歩きやすい靴と帽子が必須
ホテル選び:どこに泊まれば便利?コスパで選んだホテル

フィレンツェ観光の中心エリアは徒歩移動が基本なので、旧市街 or 駅周辺のホテルが断然おすすめですが、私たちは今回、中心から少し外れた「Hotel Corolle」に宿泊しました。
理由はもちろんコスパ。トラムで中心部までアクセス良好&料金もリーズナブル!周辺が静かなのも良かったです。

窓からの景色も緑が多くて、朝は鳥の声で目覚める感じ。お部屋のしつらえはお値段なりで浴槽もありませんが、部屋が広かったので良しです。
フィレンツェ観光のホテル選びのヒント
旅の目的に合わせた滞在スタイルを明確にすると選びやすくなります!
立地で選ぶなら「旧市街 or 駅周辺」エリアがおすすめ
【 Centro Storico(チェントロ・ストーリコ)旧市街】
- ドゥオモやウフィツィ美術館など主要観光地が徒歩圏内
- 飲食店やジェラート店も豊富
- 宿代はやや高めだが、時短・利便性重視なら◎
【Santa Maria Novella駅(サンタ・マリア・ノヴェッラ)周辺】
- 駅から徒歩5分圏で観光・郊外日帰りにも便利
- 大型ホテル・中価格帯ホテルが豊富
- 空港アクセスや鉄道移動に便利で初めての方に人気
静かさ・価格で選ぶなら「少し郊外」も選択肢に
【 Careggi(カレッジ)エリアなど】
- 中心部からバスで15〜20分圏、住宅街で静か
- コスパ重視で観光は日中だけで十分な方におすすめ
- バスやトラムで中心地にアクセス可能
↓ホテル探しには、Booking .comのエリア検索が便利↓
市内移動

フィレンツェの市内バス・トラムは、VISA/Mastercard/AMEX対応のタッチ決済付きクレジットカードやスマホ(Apple Pay/Google Payなど)で乗車可能です。
事前にチケットを買う必要がなく、とっても便利!
【1日目】フィレンツェ旧市街と絶景を満喫する街歩きルート

07:30–08:00 ドゥオモ広場

フィレンツェの旧市街の中心に位置する、街一番のランドマークがドゥオモ広場(Piazza del Duomo)です。
・サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria del Fiore)
・ジョットの鐘楼(Campanile di Giotto)
・サン・ジョヴァンニ洗礼堂(Battistero di San Giovanni)
に囲まれ日中は観光客でごった返すドゥオモ広場ですが、早朝は人が少なくて静かで良い。写真も撮りやすいですよ!
08:15–09:15 サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂は、フィレンツェの象徴ともいえる巨大な大聖堂で、世界遺産「フィレンツェ歴史地区」の中心に位置します。
【見どころは4つ】
・ブルネレスキのクーポラ(大ドーム)
・大聖堂本体
・ジョットの鐘楼(Campanile di Giotto)
・ 洗礼堂(Battistero di San Giovanni)
ブルネレスキのクーポラ(大ドーム)

世界最大級のレンガ造りドームは技術的奇跡とも言われる「自立型ドーム」。463段の階段を登って頂上展望台へ到着。エレベーターはありません!

展望台からの景色が素晴らしいのはもちろん、途中で間近で見れるフレスコ画も圧巻!

【サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のクーポラ】
開館時間:通常 8:15〜18:45(最終入場18:00)
入場料:€20(大聖堂複合チケット)※大聖堂は入場無料、クーポラは有料&時間予約制
所要時間:45分(クーポラのみ)
当日分が売り切れることも多いので予約必須!訪問日間近に探すと価格が高く選択肢も少なかったので、早めの予約をオススメします。
大聖堂

クーポラに登る途中で間近に見たフレスコ画の全景を下から見ることになります。
入場料:無料 行列に並ぶ必要あり
大聖堂本体(サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂)の入場は無料です。「行列スキップ」の専用チケットは存在しません。
ジョットの鐘楼(Campanile di Giotto)

ドゥオモ(大聖堂のクーポラ)を正面から眺められる唯一のスポット。街並み+クーポラの両方を一枚の写真に収められる!
展望台までの階段数は414段(エレベーターなし)。私たちはクーポラを登った後に登る体力がなく断念。。
共通チケットは3日間使えるので、2日に分けて訪問するのも良いかも。
入場料:大聖堂関連施設の共通チケットに含まれる(単独販売は基本なし)
洗礼堂(Battistero di San Giovanni)

ミケランジェロも洗礼を受けたと言われている洗礼堂。「最後の審判」など金箔で描かれたモザイク装飾の天井画が見どころ。
外観だけ見る人が多い(私達も)そうですが、時間があれば天井画も見たかった!
入場料:大聖堂関連施設の共通チケットに含まれる(単独販売は基本なし)
09:15–10:00 大聖堂付属博物館(Museo dell’Opera del Duomo)

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂群のオリジナル彫刻や装飾品を集めた専門博物館。ミケランジェロ作品を間近で見ることが出来る。

クーポラの構造を、模型で見られるのも面白いです!
入場料:大聖堂関連施設の共通チケットに含まれる
所要時間:30分
10:00–12:00 旧市街を歩いて橋と広場めぐり

中世からルネサンスの建築が残る世界遺産の旧市街を散策。
鼻先をなでると幸運が訪れると言われている「ポルチェリーノ像」(イル・ポルチェッリーノ)は、みんなに触られて鼻先だけ色が違ってる。
大聖堂からヴェッキオ橋に向かう途中に出会いました。
ヴェッキオ橋(Ponte Vecchio)

アルノ川にかかる橋の中で最古(14世紀)の石橋。とにかく、人が多い!

橋の上は両サイドにお店が並んでいて、ほとんどが宝飾店。なんで?って思いましたがメディチ家の命令でそうなった歴史があるそう。
橋の真ん中から川の景色を眺められます。
ミケランジェロ広場(Piazzale Michelangelo)

ドゥオモやヴェッキオ橋、アルノ川、トスカーナの街並みをパノラマビューで堪能できる「ミケランジェロ広場」
街全体を見渡す景色がフィレンツェにいるんだって実感させてくれます!

その絶景を望むには丘を登る必要があって、なかなかの坂道ですが途中に噴水があったりと楽しみながら登れましたよ。ヴェッキオ橋から20分くらいで到着します。
12:00–13:00 ランチはトスカーナ料理

ミケランジェロ広場の丘の麓から歩いてすぐ、「トスカーナ料理」のOsteria Antica Mescita San Niccolò(オステリア・アンティカ・メスチータ・サン・ニッコロ)でランチ
訪れた土地の郷土料理のお店を選ぶことが多い私たち。現代風にアレンジせず、グランマのレシピを引き継いでいるレストランをセレクト。

前菜はトスカーナ地方定番のクロスティーニ・ミスティ。
トリッパ(内臓の煮込み)・フェガティーニ(鶏レバーのパテ)・サラミと酢漬キャベツの3種セット。

「ピチのラグーソース」は、トスカーナ地方でよく食べられる手打ち風の極太パスタ。焼きうどん?と思ったあなた、食感はコシの強い「うどん」に似てました!
「Tボーンステーキ」もフィレンツェ名物。かなりレアな焼き加減でした。
パンはオーダーしなくても出てきます。
トスカーナ郷土料理を堪能できて大満足でした!
Osteria Antica Mescita San Niccolò(オステリア・アンティカ・メスチータ・サン・ニッコロ)
営業時間:12:00~14:30 19:00~22:30
所在地:Via di S. Niccolò, 60 r, 50125 Firenze FI, イタリア
13:00–14:30 中央市場&街歩きショッピング

シニョリーア広場(Piazza della Signoria)

中世から政治・文化の中心地だった歴史的な広場、Piazza della Signoria(シニョリーア広場)
・ヴェッキオ宮殿(Palazzo Vecchio)=市庁舎兼博物館
・ダヴィデ像のレプリカ
・ロッジャ・デイ・ランツィ(Loggia dei Lanzi)=多くのルネサンス彫刻を展示
これらが集まっていて「屋外美術館」とも呼ばれています。人多いです!!
トルナブオーニ通り

重厚な石造建築 に高級ブティックが並ぶエレガントな通り。
名所だけでなく、街並み散策も楽しいですよ!

14:30–15:00 フィレンツェ中央市場

メルカート・チェントラーレ・フィレンツェ Mercato Centrale Firenze(中央市場)。
屋内型の大規模マーケットで、地元の食材、グルメ、ストリートフード、ワインやチーズなどが並びます。

ランチにぴったりの場所!私たちはランチ後だったので、おやつにジェラードを!
魚介のフリットが美味しそうで、お腹いっぱいだけど絶対に食べたい!と夕食用にテイクアウトしました。
メルカート・チェントラーレ・フィレンツェ Mercato Centrale Firenze(中央市場)
【営業時間】
日曜日〜木曜日 9:00〜23:00
金曜日・土曜日 9:00〜24:00
【2日目】サンジミニアーノ&シエナ 日帰りで世界遺産へ

フィレンツェの周囲にも素敵な町がたくさんあるので、日帰りで「サン・ジミニアーノ」と「シエナ」「キャンティ地域」へ足を伸ばしました。
今回はバスツアーに参加。2階バスが満席、いろんな国籍の方が参加していました。
↓私たちが参加したのは、こちらのGet Your Guideのツアー↓
8:00 フィレンツェ中心部集合

2階建ての大きなバスで、1時間ほど移動です。
9:15–10:45 サンジミニアーノ|中世の塔の町を散策

名前だけは聞き覚えのある「サン・ジミニアーノ」。中世の町並みがそのまま残り、かつて貴族たちが権力誇示のために建てた塔が14本そびえ立っています(最盛期は70本以上)。
1990年にユネスコ世界遺産に登録された、中世の美しい丘の上の町です。

モンテスタッフォリ城塞跡(Rocca di Montestaffoli)

13世紀に建設された要塞跡。階段を登ると素晴らしい景色が広がります!

旧市街の散策

タイムスリップしたような町は、歩いているだけでも楽しい。

中世の雰囲気の中で、ゆっくりお茶するのもGood!
11:00–12:30 モンテリッジョーニ|城壁の町でタイムスリップ

13世紀初頭にシエナ共和国が、フィレンツェとの戦争に備えて築いた防衛都市モンテリッジョーニ(Monteriggioni)。完全な形で城壁(全長570m)と14の塔が残っています。

城壁の中に入ると、可愛い雰囲気の建物達が多くてワクワクでした!

城壁の上に登れる場所も数ヶ所あります。外と中を繋ぐゲート部分が魅力的な景色。


周囲を見下ろす景色は素晴らしいに決まってる!!
12:30–14:00 ランチ|キャンティのワイナリーで地元料理と試飲

トスカーナの自然に囲まれた、家族経営のアグリツーリズモ&ワイナリー(農家体験レストラン)でランチとワインの試飲。

ウエルカムワインにスパークリング

食事に合わせて、白と赤が出ました。食事自体はツアーランチなので、こんなものかな。という感じ。
周囲の景色はとっても素敵。

15:00–17:30 シエナ|大聖堂・カンポ広場と丘の絶景

フィレンツェと長年ライバル関係だった中世の雰囲気が色濃く残る美しい丘上都市シエナ(Siena)。ユネスコ世界遺産に登録されています。
今ではフィレンツェは産業・文化・観光の中心地、シエナは歴史と伝統を守る静かな町で対照的な雰囲気です。
カンポ広場(Piazza del Campo)

扇のように広がる独特の形状の広場。シエナ市庁舎(Palazzo Pubblico)やマンジャの塔(Torre del Mangia)が面しています。
ゆるやかな傾斜があって座り込んでくつろぐ人も多い。私たちも、のんびりくつろぎすぎて集合時間に遅刻しそうでした。。。
【マンジャの塔】
入場料: 12ユーロ
開館時間: 10:00~19:00(季節によって変動あり)
所要時間: 約20〜30分(登り時間+展望)
階段数: 約400段(エレベーターなし)
シエナ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria Assunta)

イタリアでも最も美しい大聖堂のひとつといわれているシエナ大聖堂(Cattedrale di Santa Maria Assunta)ゴシックとロマネスクが融合した独自のデザインです。

中に入ってビックリ!こんなに凄いなんて!

ここは外観だけじゃなく、内部まで鑑賞することをお勧めしたい!
【シエナ大聖堂】
開館時間: 10:00〜19:00(季節により変動)
入場料: 8ユーロ(施設パス「OPA Si Pass」がお得)
所要時間: 30分
大聖堂美術館(Museo dell’Opera Metropolitana)

大聖堂の建築・芸術に関する貴重な作品を収蔵・展示されています。しかし、大聖堂美術館に入るいちばんの目的は、この展望エリアに行きたかったから。

通路が狭く人数制限があるので、展望エリアの入口で少し待ちました。

展望エリアから見渡す景色も、ぜひ体験してほしい絶景です。

【大聖堂美術館】
開館時間: 10:00〜19:00(最終入場は閉館の30分前)
入場料: ドゥオーモ共通券「OPA Si Pass」に含まれる(約15ユーロ)
所要時間: 約30〜45分(展望台込みで1時間程度)
19:00 フィレンツェ着
1時間半ほどのバス移動。5月で日の長い季節だったので、車窓の景色を楽しめて良かったです。
↓私たちが参加したのは、こちらのGet Your Guideのツアー↓
バスの中でガイドさんが英語とイタリア語で解説してくれます。日本語でちゃんと理解したい!という方は日本語アシスタント付きツアーがお勧めです。
20:00–20:30 軽く夕食 Caffè I Fiorentini

ホテルの近くまで戻って軽く夕食は、Caffè I Fiorentiniで長い1日の締めくくり

フィレンツェ観光のコツとよくあるQ&A
- Q:見学施設の予約必要? → A:クーポラや人気施設は事前予約必須
- Q:移動手段は? → A:公共交通機関はクレジットカードでタッチ決済OK
- Q:ツアーに参加するならどこがいい? → A:選択肢が多いのはGetYourGuide・日本語ガイドならKKday
- 徒歩移動が多いので、スニーカー推奨
- 夏は非常に暑いため帽子・水筒必須
まとめ|訪問地マップ
フィレンツェの街はコンパクトで歩きやすく、美術と歴史が詰まった魅力的な場所。
日帰りで世界遺産のサンジミニアーノやシエナも加えることで、トスカーナの美しさを余すところなく堪能できます!