前日、私たちはワイヘケ島のワイナリーをフェリーと乗り放題バスで5軒回りました。とても満足したのですが、ひとつだけ心残りがありました。
バスが、島の西側にしか行かない。
私たちが行った10月末は、東側を走る Eastern Explorer が運行していなかったんです。つまり島の半分が、まるごと手つかずで残っている。
そこで3日目、こうしました。
電動自転車を借りて、自力で東の果てまで行く。
結果は大正解でした。6時間で約50km。観光バスが一台も来ない道を、ひたすら走りました。この記事では、$119と$140でまったく別物になるレンタルプランの違い、未舗装路のリアル、そして返却時間に追われてヒヤッとした失敗談まで、正直に書きます。

- この日の基本情報
- 【重要】レンタルプランは2つ。走れるエリアが変わります
- 9:30スタート|西はもう見た。だから今日は走ることに集中する
- 10:45|Onetangi Beach|島でいちばん人気のビーチへ
- 11:00〜12:00|バスが来ない道へ
- 12:00|Man O’ War Vineyards|島の東端、ここまで来ないと飲めないワイン
- 13:00〜13:40|未舗装路と、島の「果て」の景色
- 13:47|Passage Rock|おいしかった。でも、待たされました
- 17:00|返却。そして最後の海沿いが、いちばんきれいだった
- 正直レビュー|eバイクで走ってよかった点・つらかった点
- ハンターバレーのeバイクと比べて分かったこと
- こんな人におすすめ
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|「バスが行かない場所」に行けるのが、自転車の価値でした
- あわせて読みたい
この日の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日付 | 2025年10月30日(滞在3日目・島の春) |
| 借りた場所 | eride(マティアティア=フェリー乗り場のすぐそば) |
| 選んだプラン | 1台$140(約12,300円)/6時間・走行50〜55km。2人で$280(約24,600円) |
| 料金に含まれるもの | ヘルメットと、自転車に固定できる防水バッグ(=手ぶらで行けます) |
| 走った時間 | 9:30スタート → 17:00返却(返却期限が17時) |
| 立ち寄り | Onetangi Beach / Man O’ War Vineyards / Passage Rock Wines |
| この日の飲食費 | $232.27(Man O’ War $83.35+Passage Rock $148.92) |
| 通貨 | ニュージーランドドル(NZ$)。円換算は1NZ$=約88円(レートは変動します) |
※フェリー乗り場で受け取って自由に走る、セルフガイドの電動自転車レンタルです
【重要】レンタルプランは2つ。走れるエリアが変わります
まずここが、この記事でいちばん伝えたいところです。eride のレンタルには2つのプランがありました。
| $119プラン | $140プラン(私たちが選択) | |
|---|---|---|
| レンタル時間 | 2時間15分 | 6時間 |
| 走行距離の目安 | 24〜32km | 50〜55km |
| 走っていいエリア | 限定される | 広い |
値段の差は$21(約1,800円)。でも中身はまったくの別物です。
時間だけでなく、「走っていいエリア」が変わります。
ここを見落とすと、「安い方でいいや」と$119を選んで、行きたかった場所に行けないということが起こります。私たちの目的は島の東の果てにある Man O’ Warでしたから、$140以外の選択肢はありませんでした。
島の東側まで行きたいなら、迷わず$140プランです。 逆に「オネロア周辺のビーチとカフェをちょっと回るだけ」なら$119で足ります。
なお料金は1台あたりなので、2人なら$280(約24,600円)。安くはありませんが、ヘルメットと、自転車に固定できる防水バッグまで込みでした。上着や買ったワインを放り込めるので、手ぶらで行って大丈夫です。

9:30スタート|西はもう見た。だから今日は走ることに集中する
出発はフェリー乗り場のマティアティア。eride の店舗がすぐそばにあるので、島に着いてそのまま借りることもできます。
この日の方針はひとつでした。
西側のワイナリーには、寄らない。
前日にバスで5軒回っているので、今日は走ること自体を楽しむと決めていました。これが結果的によかったです。ワイナリーに寄ると、どうしても飲みますから。



10:45|Onetangi Beach|島でいちばん人気のビーチへ
最初の休憩は、ワイヘケ島で一番人気というオネタンギ・ビーチ。



「島でいちばん人気」と聞いて身構えていたのですが、春先の平日は驚くほど静かでした。長い砂浜に人影がぱらぱら。人混みが苦手な私たちには、むしろちょうどよかったです。
11:00〜12:00|バスが来ない道へ
ここから先が、この日のハイライトです。オネタンギを過ぎると、観光客の姿がすっと消えます。




すれ違う車は、10分に1台あるかどうか。 ときどき牛がこちらを見ています。前日のワイナリー巡りとは、まったく別の島に来たようでした。
12:00|Man O’ War Vineyards|島の東端、ここまで来ないと飲めないワイン
目的地の Man O’ War に到着。ここは、島の東の果てです。



テイスティングは$48(約4,200円)。前日のワイナリーが$20〜$30だったことを思うと高めですが、ここまで自力で来たことを考えると、まあ納得です。
そして気に入ったピノ・グリを1本$35.35購入。ここで防水バッグが効きました。レンタルに付いてくるバッグは自転車に固定できるので、ワインを1本買っても手はふさがりません。
バスで来られない場所のワイナリーは、それだけで特別に感じます。
ちなみに駐車場にはワインツアーのバンが停まっていました。つまり、ツアーなら来られる場所ではあります。ただ、自分の脚で坂を越えてきた後の1杯は、やっぱり違いました。
13:00〜13:40|未舗装路と、島の「果て」の景色
Man O’ War を出て、さらに奥へ。ここからが冒険でした。



正直に書きます。
未舗装路は、思ったよりガタガタです。お尻が痛くなります。
でも、これが楽しいんです。「舗装路をなぞるだけの観光」ではなく、冒険している感じがある。舗装が切れて砂利道に入った瞬間の「おっ」という感覚は、車でもバスでも味わえません。
そして、その先にこの景色がありました。




13:47|Passage Rock|おいしかった。でも、待たされました
遅めのランチに、Passage Rock Wines & Restaurant へ。




ここのよかったところは、ランチに合わせたワインのテイスティングができること。料理に合うワインを出してもらえます。




支払いは2人で$148.92(約13,100円)。味も雰囲気も文句なしでした。
ただし——提供が、とにかく遅かった
ここは正直に書かせてください。
料理が出てくるのが、とにかく遅かったです。
どれくらい遅かったのか、写真の撮影時刻で正確に分かるのでそのまま書きます。
| 時刻 | できごと |
|---|---|
| 13:47 | 自転車を停めて到着 |
| 14:00 | 席に案内される |
| 14:26 | 前菜が出てくる(着席から約25分) |
| 15:17 | メインが出てくる(前菜からさらに約50分/着席から約1時間15分) |
私たちには17時までに自転車を返すという締め切りがありました。メインが出てきた時点で、残り1時間40分。ここから食べて、会計して、島の東端から自転車で戻らなければいけません。
時計を見ながら「これは間に合わないかもしれない」「途中でキャンセルして出るべきか」と本気で相談しました。せっかくの料理を、気が気でない状態で待つというのは、なかなかつらいものです。
ただ、お店の対応はよかったんです。
お詫びに、赤ワインをサービスしてくれました。
しかもメイン料理に合わせて選んでくれた、たぶん相当いいワイン。おいしかった。……おいしかったからこそ、もっとゆっくり味わいたかったというのが本音です。
ここから学べる教訓は、はっきりしています。
- 自転車を借りた日に、レストランでのランチを組み込むなら、時間に大きめの余裕を持つこと
- 注文時に「◯時までに出発したい」と伝えてしまうこと。これを言っておけば、たぶん違いました

17:00|返却。そして最後の海沿いが、いちばんきれいだった
なんとか間に合って、17時に無事返却。ホッとしました。
そして、この日いちばん記憶に残っているのは、実は帰り道です。

一日走りきって、疲れた体で見た夕方の海。予定にもガイドブックにも載っていない、ただの帰り道でしたが、ここがいちばんきれいでした。
この日の夕食は、宿のオーナーからいただいた食事券でオネロアのレストランへ。なぜ食事券をもらえたのかという、ちょっといい話は宿泊記の方に書きます。
正直レビュー|eバイクで走ってよかった点・つらかった点
よかった点
- バスが行かない島の東側に行ける。これに尽きます。観光バスが一台も来ない道を走れるのは、自転車だけの特権でした
- 好きなところで止まれる。「あ、この景色」と思った瞬間に停められる。バスでは絶対にできません
- 電動アシストのおかげで、坂が怖くない。ワイヘケ島は起伏がかなりあります。普通の自転車だったら間違いなく心が折れていました
- 未舗装路の冒険感。舗装が切れた瞬間の楽しさは、車では味わえない種類のものです
- 前日のワイナリー巡りと、まったく違う島に見える。同じ島を2つの方法で回ると、こんなに印象が変わるのかと驚きました
つらかった点・注意点
- お尻が痛くなります。未舗装路がけっこうあるので、これは避けられません
- 返却時間がプレッシャーになります。私たちはランチで着席からメインまで1時間15分待ち、17時の返却期限に本当にヒヤヒヤしました。時間に追われる日程を組まないこと
- 2人だと$280。安い遊びではありません。ただしヘルメットと防水バッグ込みで、6時間好きに走れると考えれば妥当だと思います
- $119プランだと東側には行けません。プラン選びを間違えると、この記事に書いたことがまるごとできません
- ワイナリーに寄るなら、飲む量は自制が必要。自転車ですから当然です。私たちはこの日、テイスティング1か所とランチのワインだけにしました
- 6時間50kmは、それなりに走ります。運動が苦手な方は、$119プランで無理のない範囲にする方が楽しめると思います
ハンターバレーのeバイクと比べて分かったこと
実は私たち、この旅で2回eバイクに乗っています。1週間前、オーストラリアのハンターバレーでも電動自転車を借りていました。同じ「eバイクでワイン産地を走る」なのに、性格がまるで違ったので、比べてみます。
| ハンターバレー(Sutton Estate) | ワイヘケ島(eride) | |
|---|---|---|
| 料金 | 2名でA$170 | 1台$140=2名でNZ$280 |
| ルート | 指定あり(安全面のサポート付き) | 完全に自由 |
| GPS | 自転車に搭載 | なし |
| サポート | 道を間違えたらスタッフが駆けつけてくれた | 自力 |
| 路面 | ほぼ舗装路 | 未舗装路がかなりある |
| 立ち寄り先 | ワイナリー・チーズ・ランチと盛りだくさん | 走ること自体が目的 |
| 向いている人 | はじめての人・不安な人 | 自由に走りたい人 |
まず値段が違います。2名あたりで比べると、ワイヘケ島の方がはっきり高い。ただしワイヘケは6時間・50km走れるプランで、ヘルメットと防水バッグ込み。「自由に長距離を走る権利」の値段だと思えば、納得できる差ではありました。
そして中身がもっと違いました。ハンターバレーでは、間違えて大型車の多い道に入ってしまったとき、GPSで気づいたスタッフがすぐ駆けつけて修正してくれました。あれは本当に安心でした。
一方ワイヘケ島は、全部自分で決めます。どこまで行くか、どの道を通るか、何時に戻るか。自由な分、Passage Rockで時間に追われたのも自分たちの責任です。
はじめての電動自転車なら、ハンターバレーのようなサポート付きが安心。
自分のペースで冒険したいなら、ワイヘケ島のような自由なレンタルが楽しい。
どちらが上ということではなく、性格が違うという話です。私たちは両方やってみて、それぞれよかったと思っています。
(ハンターバレーの1日の詳細は→ハンターバレー3日モデルコースのDay3)
こんな人におすすめ
- ワイヘケ島に2日以上いる人。1日目にバスでワイナリー、2日目に自転車で東側、という組み合わせが最高でした
- バスの時刻表に縛られるのが嫌な人。自転車なら、行きたい時に行きたい所へ行けます
- 景色そのものを目的にできる人。東側にはワイナリーもカフェも多くありません。走ることが目的でないと物足りないかもしれません
- そこそこ体を動かせる人。6時間50kmは、電動でもそれなりに走ります
- 逆に、ワイナリーをたくさん回りたい人は自転車ではなくバスかツアーの方が向いています(飲めませんから)
よくある質問(FAQ)
Q. ワイヘケ島で電動自転車はどこで借りられますか?
A. 私たちはフェリー乗り場(マティアティア)のすぐそばにある eride で借りました。島に着いてそのまま借りられるので、日帰りでも使えます。
Q. 料金はいくらですか?
A. 私たちが借りたときは$119と$140の2プランがありました。$119は2時間15分・24〜32km、$140は6時間・50〜55kmで、走っていいエリアも変わります。島の東側まで行きたいなら$140プランです。料金は1台あたりなので、2人だと$280(約24,600円)でした。
Q. ヘルメットや荷物入れは別料金ですか?
A. どちらも料金に含まれていました。ヘルメットと、自転車に固定できる防水バッグが付いてきます。上着や買ったワインを入れられるので、手ぶらで借りに行って大丈夫です。実際、Man O’ Warで買ったワイン1本もこのバッグで運びました。
Q. 電動なしの普通の自転車でも回れますか?
A. おすすめしません。ワイヘケ島は起伏がかなりあります。電動アシストがあってなお「坂だな」と感じる場面が何度もありました。
Q. 未舗装の道はありますか?
A. あります。島の東側に行くと、けっこうな距離が未舗装です。走れないほどではありませんが、お尻は痛くなります。冒険感があって私たちは楽しかったですが、苦手な方は西側中心の$119プランが無難です。
Q. 1日でどこまで行けますか?
A. 私たちは9:30〜17:00で約50km、島の東端の Man O’ War まで往復できました。ただしランチで待たされて返却時間ギリギリになったので、余裕を見た方がいいです。
Q. 自転車でワイナリーに寄って、お酒を飲んでも大丈夫ですか?
A. 自転車も飲酒運転になります。私たちはテイスティング1か所とランチのワインだけにとどめました。たくさん飲みたい日は、バスかツアーにするのが正解です。
Q. バスと自転車、どちらがいいですか?
A. 行きたい場所によります。ワイナリーが集中する西側はバス(1日乗り放題券があります)、バスが行かない東側は自転車。私たちは2日に分けて両方やりました。西側をバスで回った日の話はこちらの記事に書いています。
まとめ|「バスが行かない場所」に行けるのが、自転車の価値でした
ワイヘケ島でeバイクを借りてよかったこと。それは、観光バスが来ない場所に行けたことです。
前日にバスで回った西側も、もちろん素晴らしかった。でも東側で見た、誰もいない丘と、音のしない入り江は、あの自転車がなければ一生見られませんでした。
お尻は痛かったし、ランチで時間に追われて焦りもしました。それでも、坂を上りきった先に海が広がった瞬間を思い出すと、また借りたくなります。
次に行くなら、ランチの予定を入れずに、1日ずっと走っていたいです。
※電動自転車のレンタルと、オークランドからの往復フェリー
あわせて読みたい
この日、走り終えた夜に使った食事券をくれたのが宿のオーナーでした。その経緯を含めた宿泊記はこちらです。
前日、同じ島をフェリーと乗り放題バスで回った日の話です。西側のワイナリー5軒はこちらに書いています。
1週間前、オーストラリアのハンターバレーでもEVバイクを借りました。ルート指定とGPS付きの、まったく性格の違うサイクリングです。


