イスタンブールの公共交通で快適観光
イスタンブールは、その歴史と文化の魅力だけでなく、公共交通網が意外と便利という点でも旅行者に優しい街です。
今回は2025年5月に実際に滞在した体験をもとに、市内の交通事情と、おすすめの移動方法についてまとめました。
基本の交通手段
イスタンブールの公共交通には、以下のような手段があります:
- 地下鉄(メトロ)M系統
- トラム(路面電車)T系統
- 地下ケーブルカー(F1・F2)
- ロープウェイ(TF1・TF2)
- バス(市バス・Havaistなど)
これらはすべて、同じチケット・ICカードで利用可能です。
中には、T2番線という観光用のレトロな路面電車や、眺めの良いTF1/TF2ロープウェイもあり、移動と同時に観光気分も味わえます。
乗車券・ICカードの種類と入手方法
交通カードは駅やバス停の券売機で簡単に購入・チャージできます。
市内のメトロ駅・トラム駅・バス停などには、券売機が多数設置されており、利用は非常に簡単です。嬉しいことに、日本語表示も対応しているため、言語面のハードルも低めです。

- 左の青いカードが3回券 110TL。薄型の使い捨てカード、1回あたり約37TL。
- 右の赤いカードがイスタンブールカード130TL 厚みもありしっかりしたカード、券売機でチャージ可。
発行時には残高ゼロのため、チャージをお忘れなく
券売機での操作はシンプルで、イスタンブールカードへのチャージも同じ端末で可能です。

NFCタッチ決済も可能だが割高
イスタンブール市内では、クレジットカードのタッチ決済やApple Pay / Google Payによる乗車も可能になっています。ただし、この方法は運賃がイスタンブールカードより30〜50%ほど割高になります。
観光客向けに「イスタンブール・ツーリスト・パス」も販売されていますが、たとえば5日券は約70ユーロ(=3000TL以上)。これは市内観光での交通費としては明らかに割高で、正直あまりおすすめできません。
NFC決済の方がまだマシですが、一番お得なのはやはりイスタンブールカードを使う方法です。余ったチャージは返金されませんが、少々の残高は捨てる覚悟でチャージしておくのも現実的な選択肢です。
乗車の仕組みと複数人利用
イスタンブールの交通機関では、乗車時にタッチするだけでOK、降車時の処理は不要。
1枚のイスタンブールカードや回数券で、複数人が使い回すことも可能です。
運賃はおおよそ1回27TL(=約100円)。乗車時に改札機に「引き落とし額」と「残高」が表示されるので、次回のチャージタイミングの参考にもなります。


例外として、私達は使用していませんが長距離路線(B系統など)は乗降ともにタッチが必要で、運賃も距離制になっています。
空港から市内へ:Havaist空港バスを利用
I私たちは、IST(イスタンブール空港)到着後、市内中心部のタクシム(Taksim)へ移動するのに空港バス(HVIST-16)を利用しました。
- 運賃:275TL
- 所要時間:約1時間弱
- 乗り換え不要、スーツケース預かりに対応
このバスではイスタンブールカードでもクレジットカードのタッチ決済でも料金は同額でした。市の交通局ではなくHavaistという別会社の運行なので、その点が通常の市内交通とは異なる模様です。
荷物の多い旅行者にとっては、空港バスで直通移動が断然ラクです。一方で、荷物が少ない方ならメトロM11→M2などを使った移動の方が安価で時間も読めるため、状況に応じて使い分けるのがおすすめです。
まとめ
- イスタンブールカードなら1回乗車約27TL(100円程度)最もコスパ良し
- タッチ決済(NFC)は割高だが気軽さ重視ならあり
- ツーリストパスは価格に見合わない
- 空港からの移動はHavaistバス or メトロで使い分け
旅行者にとって、イスタンブールの公共交通はわかりやすく、お得に使えます。少しの予習とカード購入で、快適な観光が楽しめます。