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熊野古道中辺路モデルコース9月【初心者が2泊3日で】歩いたルート・服装

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普段運動不足だから3ヶ月前から毎日ウォーキングで足慣らししたよ

熊野古道はまぁまぁハードだったよね。真夏でなくてよかった。

初めての熊野古道トレッキングは9月後半に行ってきました。計画したルートはこちら。

悪天候のため予定通りに歩けず、実際のタイムラインがこちら。

熊野古道中辺路 2泊3日タイムライン

【0日目】 白浜入り

【1日目】約18km
07:15 熊野古道館の駐車場
07:30 滝尻王子からスタート
09:30 高原 霧の里休憩所
12:30 十丈王子 昼食(お弁当)
15:00 近露王子
17:00 継桜王子宿泊ゲストハウスMUI 到着

【2日目】約15km
07:00 ゲストハウスMUI 出発
 warp 車で送迎
07:10 野中の清水
07:30 Log Bridgeからスタート
11:30 赤城越え分岐
12:30 昼食 お弁当
16:00 湯ノ峰温泉宿泊 瀧よし 到着

【3日目】リタイア
08:30 湯ノ峰温泉バス停
09:45 滝尻王子バス停
10:00 熊野古道館の駐車場

コース検討中なら熊野古道中辺路コース【初心者】のルート・宿泊・服装・必要装備を検討した結果 を参考にしてください。

服装・装備は雨にも備えて

9月後半だと日中はまだまだ暑く、半袖短パンで歩いている人もいました。Tシャツ+長袖シャツだと最初はちょうど良くても登りが続くと汗が出る。翌日は着替えた方が気持ち良く歩けます。

真夏に比べると断然トレッキングに適した気候。体力消耗も大きく変わるので負荷の少ない良い時期です。

山の天気は変わりやすいので、突然の雨にも対応できるよう雨具も持参した方が良いです。装備の詳細は>>>計画編でまとめています。

出発地まで車で 熊野古道館の駐車場は無料

中辺路町観光協会HPより

熊野古道中辺路ルートの起点「滝尻王子」すぐそばにある「熊野古道館」の駐車場(古道館から200mほど)は数日間、無料で駐車できます。予約も許可も必要ないです。

1日目は18kmほど歩くので、朝早めのスタートが必須です。

中辺路ルート起点 滝尻王子からスタート 【1日目】

駐車場から200mほど歩いて起点「滝尻王子」へ。ここから、いよいよスタートです。

神社の境内を通り抜け裏側に回ったところで、いきなり急勾配階段が現れます。チャラチャラした装備の人を拒絶しているかのよう。

「滝尻王子」から「高原」までの最初の2時間くらいはハードな登りが続く。石の階段もあれば石敷きの坂道あり、木の根っこで階段状になっているところもあります。

道中には500mごとに番号標識が建っていて、見つけると道は間違っていないし確実に前へ進んでいるということに安堵します。

高原 霧の里休憩所でトイレ休憩

高原で民家のある集落に出ます。「高原熊野神社」に参拝し、スタンプ押印を済ませて少し歩いたら見晴らしの良い景色の「高原霧の里休憩所」が。

トイレは清潔で気持ちよく使えるので、立ち寄っておくことをオススメします。自動販売機もあり。

お弁当を持っていなければ、高原に数件ある飲食店で済ませてください。ランチタイム付近では店はありません。

十丈王子 休憩所でお弁当タイム

大門王子

「大門王子」を超えて「十丈王子」へ。ここでスタートから7kmほど。

「十丈王子」=「道標14」。ちょっとした広場と休憩用ベンチ・トイレもあります。

ここでお昼休憩にしました。エネルギーチャージ!

少し登ったあとは、比較的下りが続くのでスピードアップしますが、結構細い道もあるので滑らないように注意です。

道の駅 熊野古道中辺路でバス離脱も可能

「大坂本王子」を超えて進むと林道と合流したり、ちょっとした滝や水の流れる道に出会ったりと変化のある景色も楽しめます。

そして、久しぶりに人と車の気配を感じると、国道沿いに出ます。道向かいには「道の駅 熊野古道中辺路」

道の駅HPより

ここはバス停もあり先に進むのが厳しい時は、ここから帰ることができる。いざという時の避難ルートを知っておくのは大事です。

近露 中辺路ルートで一番大きな集落

道の駅で一息ついてから少し進むと、人気の高い「牛馬童子像」が。道の駅に車を停めて、ここだけ見る人もいるようです。

「牛馬童子像」から1kmほど歩くと一番大きな集落「近露」に出ます。宿も多いので、ここで一泊する人も。

私たちは1日目に出来るだけ距離を稼ぎたいのでさらに3〜4km歩きました。

時間はすでに15時。夕方の雰囲気が出てきて焦り始めますが、集落の中はアスファルトの上り坂が続きなかなかハード。

桜継王子 野中のゲストハウス到着は17時間近

「比曽原王子」を超え、本日最後のチェックポイント「継桜王子」へ到着。本日の宿までは、あと800メートル!

桜継王子宿泊 ゲストハウス MUI

本日の宿ゲストハウスMUI」

宿に到着したのは17時になろうかという時間。疲れてヘトヘトたけど歩き切ったという充実感の方が大きかったです。

熊野古道を歩く人の70%以上が海外からの旅行者なので、MUIさんの宿泊客もほとんど海外の方だとか。食事室の壁一面に貼られた世界地図には宿泊者の出身地にピンが打たれていて、世界から熊野古道を歩きに来ていることに感動しました。

MUIさんHPより

「ゲストハウスMUI」は清潔感のある宿で、夕食はおばん菜的な品数の多い料理で美味しかった。和歌山の地酒にも合います。

そして何より翌日ルートの相談に乗ってくれて心強かった。オーナーご夫妻は熊野古道だけでなくスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラも歩かれているのでリアルな情報もお聞きできました。

野中の清水から道湯川橋バス停へワープ【2日目】

2日目は19kmほど歩く予定。夜中から降り出した雨が止まず、1日ずっと雨予報だったので上下レインウェアを着て歩くことに。

ゲストハウスのオーナーからコースを少し先に進んだところまで車で送迎できると提案いただいて、少しワープすることにしました。

気持ちに余裕もできたので近くにある「野中の清水」で湧水を汲みに寄り道、車でですが。

送ってもらったのは「道湯川橋バス停」近くの林道と古道の交わる木橋・Log Bridgeのあるポイント。歩くと1時間以上かかる5キロほどを車でワープして歩き始めます。

雨と霧で景色もほとんど見えない山道を歩くのは厳しいです。前日と気分が全く違う。

蛇形地蔵 出会いたくないものに出会う

ひとつ目のスタンプポイント「蛇形地蔵」に到着。トイレや休憩所がありますが、古くて使いたいと思えない感じ。

木が生い茂り暗くて湿度の高いこの場所で会いたくない「ヒル」に遭遇。二人して2ヶ所ずつは噛まれてしまいました。

レインコートの帽子まで登ってきている「ヒル」を必死で払い落とした。気持ちが萎えるのは全部「ヒル」のせい。

少し歩くと「湯川王子」。ここは広く開けていて明るさもあって、ちょっとホッとしました。

「湯川王子」を超えると、しばらく登りが続きます。この辺りは道が分かりづらいところが多い印象。コッチ?あれ?なんてウロウロしたので道を外れないように気をつけてください。

三越峠 綺麗なトイレがある!

最初の上りを登りきり「三越峠」に出ます。林道と交差して開けていてトイレや休憩場所もあります。綺麗なトイレなので利用しておきたい。

三越峠からゲートをくぐって下り坂に入ります。しばらくスタンプポイントも無く、わりと狭い道が続きます。

水の流れるところもいくつか、晴れてたら水のないところでもこの日は川になっている。

集落跡をいくつか通ります。「道の川集落跡」は10年前の大雨で集落内土砂崩れがあって、様子は大きく変わっていますが随所に残る石積みが人々の暮らしが垣間見えるようでした。

しばらく川沿いを歩きます。この辺りは、護岸工事されている部分が多かったです。

「三越峠」から3km程で「船玉神社」に着きます。ここは二つのコースの分岐点。

私たちは「赤木越」をして「湯の峰温泉」を目指します。もうひとつのコースは「発心門王子」を通る人気コース。

赤木越 ハードな登りルート

「赤木越」というだけあって、いきなり上りに入ります。

ひたすら登り、ひとつ目の道標までが遠く感じました。林道で広く単調な道だから、そう感じたのかも。

昼食休憩 明るい尾根でお弁当

尾根に出ると明るくて「ヒル」の心配もほとんど無くなったところで昼食タイム。

「ゲストハウスMUI」さんが用意してくれたお弁当を食べるとエネルギーチャージされている!と身体が反応してました。

峠は越えたようで残りの道は、ほぼほぼ下りなのでスピードアップします。

「なべわり地蔵」「柿原茶屋跡」を超えて、下りが続きます。

地獄坂 名前のとおり厳しい下り坂

「湯の峰温泉」が近づくと「地獄坂」と呼ばれる下りに入ります。

石や岩ばかりで地面が硬く疲れた足に厳しい。雨で滑りやすくて気も使いました。崖のような段差も多いので意外とスピードは上がらず登りとは違うハードさがありました。

民家裏の狭い道を抜けて「湯の峰温泉」に到着。

温泉街に出ますが今日の最終ポイント「湯峯王子」へは、もう少し歩きます。しかも登り・・最後の最後に疲れた足に堪える。

ここでスタンプを押して今日のノルマは達成。後は宿まで下りで10分もかかりません。

湯ノ峰温泉宿泊  民宿 瀧よし

瀧よしHPより

宿は「湯の峰温泉」の「つぼ湯」からもすぐの場所にある 民宿 瀧よし。リニューアルされていて綺麗でした。

バルコニー付きの部屋を選んだので、濡れたレインコートやリュックを広げるのに良かった。

宿の若いオーナーご夫婦はとても親切で、洗濯をお願いしたり色々な備品をお借りしたり、とてもお世話になりました。ありがたかったです。

雨で冷えて疲れた身体に温泉も染みわたりました。お部屋は小さかったですが今回の目的では十分。熊野古道を歩く人にはおすすめしたい宿です。

湯ノ峰温泉 雨雲レーダーで行動を思案【3日目】

今日は「熊野本宮大社」まで「大日越」で3.5キロほど。2時間かからずに到着できる、あと少しです。

雨はずっと降り続いて止みそうにない。天気予報アプリの雲の動きを見ると、さらに降り続き台風も近づいている。悩んだ挙句ここでリタイアすることに。

悔しいし残念すぎるけど、最後の目的地「熊野本宮大社」まで到達することを諦めてバスで帰路に着くことにしました。

スタート地点 滝尻へのバスに乗る

熊野観光協会HPより

バス停は「つぼ湯」のすぐそばにあります。紀伊田辺駅に向かうバスに乗りますが、本数はとても少ないので時刻表はしっかりチェック。

午前中に湯の峰温泉を出るバスは、6時13分発と8時28分発の2便のみ。

車を停めている「滝尻」までの乗車時間は1時間くらい。乗車客は少ないので、だいたい座れるのではないかな。

リタイアできる地点 バス停の近く

万全な体調で臨んでも途中で何があるか分かりません。体調を崩した時や負傷した時に無理をせずリタイアするのも重要な判断。古道ルートに近いバス停をピックアップしました。>>>熊野古道バス時刻表

熊野古道中辺路ルートに近いバス停

【1日目】
・滝尻バス停(スタート地点)
・牛馬童子口バス停(道の駅 熊野古道中辺路)
・なかへち美術館バス停
・野中一方杉バス停(古道より25分)

【2日目】
・小広王子口バス停
・湯の峰温泉バス停

【3日目】
・本宮大社前バス停(ゴール地点)

2日目のルートは国道から離れている部分が多く逃げ道が少ないです。前日からの体調を見ながら無理しないように計画を立てたいところ。

まとめ 次回ルート候補

最終目的地「熊野本宮大社」に到着できずに、熊野古道トレッキングを終えることになりました。残りのルートは次回に持ち越しです。

次に歩く中辺路ルート候補
・湯ノ峰温泉から熊野本宮大社
・発心門王子から熊野本宮大社

どう歩くのかコースを検討中なら熊野古道中辺路コース【初心者】のルート・宿泊・服装・必要装備を検討した結果も合わせて参考にしてください。

2022年9月後半 トレッキング